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Vol.0051 「生活編」 〜夏の総決算〜

夏休みが終わります。そうは言っても香港は1年の半分が夏なので、秋の気配を感じるようになるまで、まだ1ヶ月以上も持たなくてはなりません。しかし、9月からは子供の学校も始まりますし、夏休みに本国へ帰っていた西洋人たちも戻って来ました。一部の熱狂的ファンにとっては血湧き肉踊る競馬も再開します。西蘭家の男たちにとっては、これから来年3月までの長いラグビー・シーズン突入の時期でもあります。私は特に変りなく、「気がついたら秋」ということになっているのかもしれません。


ニュージーランド移住を決めてから、確実に残り少なくなっている香港生活を少しでも有意義に過ごそうと思うようになったのは、思わぬ効用でした。長い間、「やってみたい」と思っていながら、忙しさや子供を口実になかなか腰が上がらなかったことに挑戦できたのは本当に幸いでした。今年は年明けに念願のホームページを立ち上げてもらい(IT音痴の私のための夫からのクリスマス・プレゼントでした)、メルマガ開始。そして2月のニュージーランド南島旅行。3月はガラス工芸が本格化し、そのアトリエでのビーズ・アクセ(サリー)販売開始・・・とまずまずのスタート。

香港は4月にはほぼ夏入りしてしまいますが、今年は早くから気温が上がってしまったこともあり、早々から夏日が続きました。あれから5ヶ月間にわたった夏、私事で恐縮かつ、知ったところで何の役にも立たないことではありますが、一NZ移住希望者の夏の総決算として、この5ヶ月を振り返ってみることにします。

4月。日本に一時帰国。移住計画はお姑さんには「遠くなるのね〜」とあまり喜ばしいこととされていないようですが、「でも夫は三男♪」(移住への影響:中立)。5月。〜十年彗星・楊貴妃になる夏〜で取り上げた化粧品が届き、半信半疑ながらも20年ぶりにスッピンに!以来肌のくすみがどんどんとれ、今では気持ち悪くてファウンデーションが塗れなくなりました。移住してからの化粧品手配の心配がいらなくなったし、「キウイ・ライフにフルメイクは似合わない」と常々感じていたので、この踏ん切りは女としての大きな一歩でした(影響:プラス)。

6月は永久脱毛にトライ。それにいい先生にも巡り会え、英語の個人レッスンを開始。どちらもかなりの出費になることもあり、もともと、あまり行かない買い物への興味が一段と失せ、とうとう「家計向け以外の個人のクレジットカード支払いがほとんどゼロ!」などという月まで出てきて、Bモードが一段と本格化し、K(ケチ)モードに。とにかく、ニュージーランドに持っていけない、もしくは持っていく価値のないもので、どうしても必要でないものは一切買わなくなりました。夢の実現と節約という一石二鳥で、影響は大きなプラス。

そして7月。これも念願だったモザイク製作に初トライ!タイルの切り方、目地剤の入れ方が分かったのであとは作って、作って技を会得していくのみ。本当に楽しい世界が開けました(影響:手作り推進という意味ではややプラス)。それから、実に5年ぶりとなったインドネシアのバリ旅行。忙しい日が続いていたので久々にのんびりできました。個人的にはビキニ再デビューで、ユーミンの「還暦までミニスカ宣言」に励まされ(?)、「泳ぐ限りはビキニ(が着れる体系と体力を維持しよう)!」を密かに決めました。それから、「移住後1、2年して家でも買ったら、バリ家具の買い出しに来よう!」ということも(影響:中立)。

8月は本業の方が中間決算期真っ盛りとなり、1年で1、2を争う忙しさになってしまったので、特に大きな動きもないまま過ごしました。企業の決算発表内容を読みながら、「これが私にとっての最後の中間かな〜♪」と、無味乾燥な仕事の中でもほのかな希望の灯を絶やさずに過ごしました。でも子供との時間が思ったように取れなかったのは猛省。プール付きのマンションに引っ越して初めての夏だったので、二人で泳いでくれるのをいいことに、ちょっと手抜きし過ぎてしまいました(影響:香港の思い出作りができずややマイナス)。

最後に。5月頃からダイエットも兼ねて、これもここ数年、「してみたいな〜」と心密かに思っていた菜食を始めました。先日の新聞で作家の志茂田景樹氏が「体と心が欲することを続けた結果、20年ほど前から肉類は口にしていない」と語っている記事を読み、「この人らしい自然体だなぁ」と心の底から羨ましく思いました。肉料理を作っても、あまり食べたくないと感じ始めて数年になります。今はその気持ちに正直に、自分用にはできる限りベジタリアン・メニューを選ぶようにしています。ダイエット効果は"?"ながら、やってみたいことを我慢しないという意味では本当に健康的です。でも、移住したら、何はともあれ"BBQ外交"が中心になるのでしょから、影響はマイナスですかね?

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「マヨネーズ」  夏休みに次男の善に「あいうえお」を教えようと思っていたものの、結局、絵日記は全部英語になってしまいました。書けるのはカタカナ表記の名前くらいで、それさえ「ゼソ」です。善の「あいうえお」と言えば、ガレージセールで中古ギターを買ってあげた時のこと。音楽全般、すごく興味があるようでメチャクチャながら弾きまくっていました。本物とは言え800円で手に入れたものなので放っておくと、ある週末、何やら夫に手ほどきを受けているようです。そしてキッチンにいた私のところに走ってくるや否や、「ママ、善ね、ギターで"あいうえお"できた!」、「!!!???。それって、"ドレミファ"じゃないの!?」「ううん、"あいうえお"!」と自信満々。そもそもギターで"ドレミファ"というのもヘン。夫に「何、教えたの?」と聞くと、「別に。弾いて聴かせてたんだけど」と、こちらも??状態。善の"あいうえお"が何だったのかいまだにナゾです。

西蘭みこと