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Vol.0158 「NZ編」 〜半年後〜

今年3月26日にニュージーランドへの移住申請が正式に受理されてから、早くも半年が経ってしまいました。その間、4ヶ月近くを新型肺炎(SARS)回避のために日本で過ごしていたため、一日千秋の思いで結果を待っていたという訳でもなく、正直言ってあっという間の半年でした。しかし、西蘭家には根拠のない甘々な勝手見積もりで、「クリスマス@ニュージーランド♪」という漠然とした目標があったので、10月の声を聞き、ウルトラ楽観主義の私たちも目標達成が難しくなってきたことを認めざるを得なくなりました。

実際、ペットのネコの移送や夫の退職、引越し手配、マンションの明け渡しなどを考えると、移住認可が下りてから最短でも2ヶ月の時間が必要となりそうで、今の時点で何も音沙汰がないところをみると、サマー・クリスマスは来年までお預けになりそうです(泣)。それなのに周りからは、「まだ行ってなかったの?」、「もうとっくにいないのかと思った!」と言われることがめっきり多くなり、先日などある人から、「あら?NZからの一時帰国?」とまで言われてしまいました(笑)。そこで、見えないはずのこの先をあえて移住エージェント経由で垣間見てみると・・・。

エージェントの担当者の話によれば、私たちの担当官は男性で、"At this stage it appears that your case is making very good progress. "なんだそうです。しかし、"I can not indicate what the percentage of work that has been completed on your case is because the visa officer will not disclose this information to me."ということで、"very good progress"の根拠は、残念ながらわかりませんでした。しかし、机の上に申請用紙が積んである状態は脱しているようで、そこにほのかな期待を寄せましょう。

また、待ち時間に関しては、"There have been a large number of changes to the business categories and a large number of applicants lodged their applications around the same time that you lodged your application."ということで、想像通り私たち同様に多数の人が待っている模様。"I am still hoping that we will be able to have your application approved within the 11 month period that I informed you about."という言葉には大いに期待したいところですが、この通りになったとしても、結果は来年2月末。「クリスマス@NZ」という、私たちの目標など夢物語?

しかも、"However there is still a chance that it may take longer."という念押しもついており、「クリスマスどころか、春のイースターも危うい?」という情勢でもあります。この分で行けば、この冬にカムバックしてくる見通しが濃厚なSARSによる混乱に再び巻き込まれ、3月末の毎年のお祭り騒ぎ、「香港ラグビー・セブンス」観戦が実現してしまうかも!それも嬉しいような哀しいような、痛し痒し・・・。

私たちが申請した起業家向けのロングターム・ビジネス・ビザ(LTBV)の審査期間については、"This varies due to the fact that the policy continues to change on regular occasions."であるものの、 "From experience it takes anything from 4- 12 months for a LTBV to be approved."なんだそうです。これでいくと、エージェントが私たちに対して想定している11ヶ月というのは、最長の12ヶ月よりはちょっとマシという程度で、私たちの計画の説得力のなさを反映しているのかもしれません(汗)。そりゃ、「何百、何千万ドルを投じて半導体工場を作ります!何百人も雇います!」とでも言えば、即決なんでしょうけど、道はあくまで細く、遠く・・・。

最後に、最も一般的な申請枠である一般技能ビザとの比較に関しては、"You must not compare your case to the General Skills category because there is a great amount of difference between the two categories"だそうで、一般技能部門での最近の一連の変化はLTBVには直接影響していないという立場をとっています。いずれにしても今のところは、"I will continue to get updates on your case and I will continue to try and have the process speed up for you as much as possible."という言葉に期待するとしましょう。

ということで、「クリスマスまでにオークランド入り、1月のNZの夏休み中に体勢を調え、2月からの新学期に間に合えば・・・♪」という、絵空言系超オメデタ計画からは少し(?)遠のいてしまいました。しかし、実際の毎日は、米を研ぎ、弁当を作り、ネコの世話をし、掃除をし、人に会いながら淡々と過ぎていき、私と夫は腐りも焦りもせず、子供たちは内心ホッとしながら、「その日」を待ち続けるのでしょう。そして、ここから"半年後"の来年の春ごろには、ぜひ夢がかなっていますように・・・。

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「マヨネーズ」 あまりに日々の子供中心の暮らしに追われ、ややもすれば自分が何かを待っている身だということを忘れてしまいそうになります。その分、待っている時間が疎かにならず、充実したものになっていると言えなくもないのでしょうが、所詮は「待ち時間」、少しでも短く、1日でも早く行けるならそれに越したことはありません。

考えたら、大学4年の時もまったく同じような時間を過ごしていました。2年の時から「卒業したら台湾♪」と決めていたので就職活動も何もせず、3年までに卒業に必要な全単位をとっていたため、4年の時には任意で書いた卒論以外、学校では何もすることがありませんでした。そこでアルバイトと映画に明け暮れ、途方もなく長い「待ち時間」を塗りつぶしていました。あの時に観た、年間で軽く100本を越えた映画が意外にも人生の宝となったのは興味深いです。今の子供との時間が、もう一つの"お宝"になりますように(祈)。

西蘭みこと