>"
  


Vol.032 ■ 新年快楽

「家族4人で80キロまでは持ち込めるから、何か香港から持ってきて欲しい物があったら遠慮なく言ってね。80キロ以内なら持ってくわよ!」と、ニュージーランド旅行の前に元息子の担任の先生にメールを送りました。すでに香港からニュージーランドに帰っている彼女は、本当にいい友人です(彼女はVol.010の「ランデブー@ポンソンビー」にも登場してます)。すると、「特に欲しい物って思い浮かばないな〜。ただし一つを除いて・・」という返事が来ました。

「お年玉袋40袋、赤い提灯8種類、コイン型のチョコレート6袋があったら、that would be wonderful!」とのリクエスト。な〜るほど、中国正月(旧暦のお正月で毎年変わりますが今年は2月1日)の用意って訳ね、さすが元香港在住!しかも「I can use them for school」とあり、真っ赤な提灯をクラスに飾って、金ピカの紙に包んだコイン型チョコレートを入れたお年玉袋を配るつもりのようです。なかなかナイスでタイムリーな企画!

よっしゃ〜、引き受けた!最近すっかり風当たりの強い中国人たち。同じアジア人として対岸の火事ではないと常々思っていましたし、中華圏に20年近くも暮らしていて彼らには頭が上がらないほどお世話になっている身として、これは千載一遇のささやかな恩返しのチャンスかもしれません!彼らのお正月グッズを持ち込むことで、小学生の子供たちに少しでも彼らの文化を身近に感じてもらい、偏見の芽を事前に摘むことに手を貸せるのなら喜んでお手伝いします。

おめでたい四字成語(「龍馬精神」、「万事如意」など)を書いた掛け軸や、爆竹をかたどったお飾りもいいな〜。キンカンの鉢植えは無理としても、「福」と書いた赤い紙なら40人分用意できるだろう・・と、あとは楽しい連想ゲーム。「福」と書いた赤い紙はわざと逆さま張ります。"倒れる福"で"福が来たる(到達ってことです、ちょっと苦しいですが)"という意味で、中国人はこんな風に腰砕けのダサダサのギャグに人生かけてる人々なんです。

手紙の最後に、「I can give you the real money when I see you」ともあり、「お支払いはチョコレートのお金じゃないわよ」ってとこなんでしょうが、これもかなり中華系なオチ?
それでは新年快楽!

西蘭みこと