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Vol.044 ■ ニュージーランドへの道 : 突然の吉報

前回の話から一変、突然ですが、私達の「ロングターム・ビジネス・ビザ」(LTBV)申請に認可が下りました! 移住エージェントから書類審査が始まった旨を伝えられたのが5月中旬。その後の2週間は追加書類の作成で怒涛のような日々でしたが、それが終わったとたん、この吉報。まったく不意をつかれました。

なぜこんな急展開になったのかは、いずれこの連載で推測を交えながら明らかにしていくつもりです。まずは3年4ヶ月の夢がかないホッとしています。7月中にはオークランド入りする予定なので今は準備におおわらわ。丸11年も暮らした香港との別れをしんみり&しめやかにする間もなく、ドタバタドタバタと毎日が音をたてて過ぎていきます。きっと移住を成就させた誰をもが通る道なのでしょうが、とにかく浮き足立った日々です。

結末を知ってしまうとなんだか味気ないかもしれませんが、話を元に戻しましょう。「11ヶ月は待つでしょう」と言ってきたエージェントの言葉を信じて、ひたすら待ち続けた私達。今考えると、あの表向きの素直さと実際の手抜きは人様に薦められる方法ではありませんでした。例え審査が始まっていないにしても、もっとエージェントとの連絡を密に取り、少なくとも彼らとの間に信頼関係を築いておくべきでした。

しかし実際は、夢の実現に向け私達としてはかなりの大枚をはたいて契約したにもかかわらず、SARS騒ぎで私と子供が4ヶ月にわたって日本へ帰っていたことなど、かくかくしかじかの口実を設け、私達は本来すべきことをとことんサボっていました。「いくらなんでもこんなに早く返事が来ることはないだろう」と、内心高をくくっていたのも正直なところです。夢に見るほど行きたくても、実際は一日千秋というわけでもなく、なんだかんだと日本や香港での普段の生活もエンジョイしていました。果報は寝ているばかりでは、そうそう来ない時もあるようです。

西蘭みこと