2002年夏  バリ島編                        写真をクリックすると大きくなります


レストラン「ミロ」  Miro's Garden Restaurant

ウブドに着くのは大体いつも夕方です。現金なもので、緑濃い山村にたどり着くと旅の疲れは吹き飛んでしまいます。ホテルにチェックインして、そのまま車で直行するのがレストラン「ミロ」。オーナーは西洋人女性だそうでミロが好きだとか。ウブドの中心部から徒歩で10分もかからない便利な場所ながら、とても静かな一角です。

メインストリートから細く伸びた階段脇には、オブジェのように美しく、枝のようによくしなった細い鉄が中空に向けて灯かりを戴き、よく打ち水された階段を照らし出しています。灯油が燃える温かみのある炎にいざなわれて上っていく階段は、フランジパーニと呼ばれる南国の白い花に縁取られ、水濡れた石の表面からはえも言えぬ甘い香りが漂ってきます。

石段を一段上るごとに、約束された極上の夕餉のひと時への期待で胸が高鳴ってきます。何度来てもこの期待は裏切られるこがありません。上り切ったところはいくつかのテーブルがしつらえられた、こじんまりまとまったガーデンです。バティック姿の女性が玉砂利の上を音もなく現れ、木の影でも、苔むした石像がライトに浮かび上がる水際でも、屋根付きの一角でも、好きなテーブルに案内してくれます。

3ヵ所の屋根つきの場所はそれぞれ大きさも置いてある調度品も違い、一雨来そうな時はカラフルなクッションにもたれて気だるく食べるのもいいものです。ガーデンだったら、まるで舞台のセットのように、時折花びらや木の葉がひらりひらりと舞い下りてきますし、なまめかしい夜気に包まれ冷たいビールやバリワインで昼間のほてりを覚ますのもいいでしょう。私はここではキンキンに冷やしたラシをいただくことが多いです。あまり辛くなくマイルドな味のバリ料理には、アルコールよりも若干酸味のあるものの方が合うような気がします。

メニューを開けば芝居の幕が開いたも同じ。一気にお楽しみが始まります。ページを行ったり来たりしながら、「前に来た時はこれ食べたね」「これはマレーシアにもあるけれど同じものだろうか」「アスパラガスにしよう」と、なかなか決められないのも嬉しいじれったさです。料理が運ばれてくれば、手で、フォークで、スプーンでと思い思いに取りかかり、月明かりの下、バカンス初日の晩餐の時が過ぎて行きます。

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ミロはウブドで一番お気に入りのレストランです。通りから上がった高台にある隠れ家のような店で敷地内にかなり大きい廟があり神様も祭ってあります。緑と水を基調にバリの骨董品や手工芸品をそこここに配したレイアウトは心にくいばかり。夜は闇の美しさが、昼は濃い緑に映える美しい色が見事な場所です。

食事はバリ料理と西洋料理の両方が楽しめます。バリ料理は外国人受けすることを意識していない、かなり基本に忠実なもののようです。ピザやパスタがあるので、子連れには選択肢が広くて助かります。

昼はかなりカジュアルで、ガイドさんとくる日本人のツアー客も見かけますが、夜はかなりアダルトな雰囲気になるのでできたら大人二人で楽しみたいところです。でも子供を置いていくわけにも行かず、西洋人が集まり出す8時以降を避けて、なるべく早めに出かけるようにしています。夜はスマートカジュアルでいいので、是非ドレスアップを!

   


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